1年前、起業塾に初めて参加したとき、「とにかくやってみることが大切」といわれて毎月のように交流会やお茶会、プチ心理学講座なんかで突っ走ってきたものの、思うようにお客さんもつかずにここまでやってきた、、、

「これをやったらいいよ」「あれをやったらいいよ」といわれて、お金と時間をかけながら、あれもこれも手を付けてみたものの、、、思うような結果が出ずにくじけそう。

1年前、あれほど「やりたいことを仕事にしよう!」と意気込んでいたのに、ここにきてトーンダウン。もう、、、やめてしまおうか、、、

 

「やりたいことを仕事に」という言葉は、きっとこれからも使われていくのだと思います。
いやむしろ、これだけ「働き方」が問われている時代ですから、「やりたいこと」以外の仕事をやっていくことが辛くなるかもしれません。

だからこそ、「やりたいことを仕事したい」と思い志した気持ちは、これからも大切にしてほしいと思うのです。

もちろん、それなりにお金と時間を費やしたものの、「やりたいこと」で成果がなかなかでてこないと、それはそれでしんどいものでしょう。
とくに家族が応援してくれていればなおさら、「売れない私」に自己嫌悪するかもしれません。

けれども、耳障りのいい言葉に流されることだけは、避けてほしいのです。

 

もし、「やりたいこと」で成果が出ずにしんどくなっているならば、この本を読んでもらいたいのです。

1年前、「やりたいことを仕事に!」と意気込んで、先陣をきったあなたの、その目を小さくても温めて欲しいから。そして、その目が出たとき、「やりたいこと」で生きている喜びを味うために。

「アイデアのつくり方」 ジェームス・W・ヤング著

 

この本の原著は1940年初版であり、1960年に初めて日本語訳で紹介されています。
その後、約30年の時を経て再版の声があがりました。そして1986年印刷版の原著が訳され、再び1988年に初版されたというのです。

しかも訳者はどちらも今井茂雄氏。
氏曰く、再版当時の原著の本文は1960年当時と変わっていないそうです。
つまり、1960年当時の日本語訳と1988年再版時の日本語訳は全く同じということになります。

目次から訳者あとがきを含めて、全文で100ページという本書。
どれほどの時を経ても、今の時代にも十分通ずる内容として、アイデアが生み出される原理とその作り方の手順の核心が必要十分に示されています。

 

たとえば、直観やインスピレーションなどという言葉があります。
ときどきですが、まるで何もせずとも<「心の声」や「直観」に従えば成功する!>という文章を見ることがあります。

文脈に込められているはずの<「行動」を積み重ねるプロセス>が無視され、「心の声を聞く」や「自分と対話する」というアクションだけが成功を導くかのようなクローズアップのされ方に、心動かされることがあるかもしれません。

けれども、なにかを手に入れたいと心から思うなら、その「なにか」を手に入れるためにやれることを片っ端からするしかないときがあります。

とくに前例がないことをやるには、試行錯誤するばかりでしょう。
なにをすればどうなるのか、が分からないだけに、やれることをやっていくしかないのでしょう。

そんなとき、吹っ切れたようにふっと湧いた「アイデア」から道が開けることがあります。
それが、いわゆる「インスピレーション」といわれたりするのです。

 

さて、本書にはアイデアの作り方の手順が第五段階で示されています。
そのなかには、インスピレーションのようにアイデアが湧いてくる段階も示されています。
けれどもその段階は、第一段階の「資料を集める」を経てから得られるステージとされています。

著者はいいます。
「五つの中の第一の段階は資料を収集することである。
これは至極単純明瞭な真理にすぎないと諸君は驚かれるにちがいない。にもかかわらず実際にはこの第一段階がどんなに無視されているか、これまた驚くばかりである。
この資料を実際に収集する作業は実はそうなま易しいものではない。これはひどい雑仕事であって、私たちはいつでもこれをいい加減でごまかそうとする。原料を集めるために使うべき時間をぼんやりと過ごしてしまったり体系的に原料集めをやる代わりに霊感がおとずれてきてくれるのを期待して漫然とすわりこんでいたりする。
こういうやり方は先行する段階をさけて通って、いきなり第四段階に私たちの心をとりかからせようと試みていることになる。」

 

「やりたいこと」で成果が出ずにしんどいながらも試行錯誤を重ねているときこそ、ぜひこの本をおススメします。

アイデアのインスピレーションや直観に触れるときでさえ、順番によるのです。
けれども、ここまでコツコツと積み重ねてきたあなたの試行錯誤のすべてが、アイデアの源になるというのです。

ぜひ本書から、集中とリラックスのタイミングを知ってください。
「しんどい」ことがあるならば、今の状況打開のヒントとなるはずです。

 

たった100ページのとても薄い本。
「60分で読めるけれど一生あなたを離さない本」

文字も大きくて読みやすい本でカバンにもかさばりませんから、ぜひ本屋さんで探して手にとってみてください。

まずはパラパラとめくるとことから、始めてみませんか?

 

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