毎日の忙しさに追われていると、タスクのような一日をこなすだけでいっぱいになってしまいます。

朝は6時に起きて、旦那さんと自分のお弁当づくり。子どもたちを起こして朝ごはんを食べたら、すぐに仕事にでかける。
職場から解放されるのがだいたい16時ごろ。
そこからスーパーに出かけて夕飯と翌日の買い物をして、子どもたちが学校から帰ってくるまでに掃除に洗濯。
子どもたちが帰ってきたら、おやつ!と騒ぐし、こっちは夕食の支度で忙しいし、、、
あ~もうイライラ!!

お昼に職場で眺めてたインスタグラムからは、夕食や週末を家族で過ごす楽しそうな写真。
Facebookや誰かのブログを読めば「日常の小さな幸せを楽しむコツ」なんて見かけるけど、、、

日常の小さな幸せって、、、そんなもの、感じる時間も余裕もないわ!!
かといって、、、やっぱり、ウラヤマシイ。

SNSなどをみていると「自分のための時間を自由に使う働くお母さんはこんなにもいるんだ!」思われるかもしれませんが、SNSだけにみられる少数派だと思います。

働くお母さんのなかには家でやることが多すぎて、唯一のひといきできる時間が、職場のお昼休みだったり、みんなが寝静まった夜の1時間ほどだったり、などと聞くことも多いからです。

 

けれども、職場のお昼休みでも、夜のたった1時間でも、「小さな幸せ」を感じることができます。読書をすることで。
特にそんな気分のときは、「小さな笑い」が描かれているこのような本をおススメします。

「もものかんずめ」さくら ももこ著

 

「お母さん」世代ならば、きっと子どもの頃にアニメで見たことがあるでしょうか。
「ちびまる子ちゃん」の原作者でもある、さくらももこさんのエッセイです。
1991年初版で、エピソードは彼女の子ども時代にも遡りますから、アニメ同様、どこか懐かしい「昭和」な風景が描かれています。

実はこの本は、私がずっと昔に読んでいた本であり、ずっと棚の奥にしまっていた本でした。
ところが最近になって、娘がこの本を棚から引き出して読んでいる姿を見つけ、私も改めて数十年ぶりに読んでみたのです。

オモシロイ。
絶望感や一生懸命さを描写する皮肉な表現とともに、日常の風景を丁寧に描く様。
家族との会話、アルバイトや職場でのこと、自分自身の一大事?!

経験を重ねただけに、伝わる臨場感は昔よりも大きくもありました。

 

家族との風景を味わい、家族との日常の大切さを実感し、そして、自分にとっての「家族」を知ることができるのは、本書ならではなのかもしれません。
ひとり暮らしの風景が描かれていても、著者の身に及ぶ一大事を描いていても、どこかに「家族」を垣間見るからでしょうか。

ときにはほっこり。
ときには笑いとともに。

ほんの些細な、どれだけ「どうでもいい」に、ほんの少し注目してみるだけで、見える風景は変わるということを知るのだと思います。

「当たり前」こそオモシロイ。
そんな言葉が似あう、1冊です。

 

「家族」という在り方に戸惑っていたり、理想と現実のギャップに挟まれていたり、あるいは、マンネリや鬱陶しさを感じている毎日に、おススメです。

誰しもが同じようにあるわけではないからこそ、他を鏡にすることで、自分が「見える」こともあります。

 

1話完結で、それほど長いエピソードが書かれているわけでもありません。
もしスマホでSNSやブログに費やす時間があるならば、このような本に時間を充ててみてはどうでしょう。

どこか懐かしい家族のことや日常のことが描かれた物語を読みながら、クスッと笑うことで、あなたにも緩んでほしいと思います。

 

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