HPをつくるために、大切なこと

アカラトリでは、法人様の事務局の運営サポートを承っております。
お客様からのメールへのご返信から行政手続きまで。
HPの構築やカスタマイズもしています。

法人事務局のサポートのなかで最近頂くことが多い案件は、「HPをいちから作り直したい。これまでのデーターはいらないから全部削除してほしい」というもの。

その理由をきくと、ほとんどでこのような答えが返ってきます。

それなりの経費をかけて業者さんに作ってもらったサイトなんやけど……うちのスタッフでは運営管理ができず、お手上げ状態やから……もっと簡単なんにしたいと思って。

見た目はとてもいいのです。見た目は。
デザイン性もあって、感じもいい。

けれども、管理画面の中にはいってみると……
正直、びっくりすることが多いのです。

「誰がこのサイト……育てるつもりやったん??」と。

なぜ、せっかくつくったサイトを作り直したい、と思うのか?

ところで、なぜ、せっかく費用をかけて業者さんにサイトを作ってもらったのに、それを捨ててまで一からサイトを作り直したい、と思うのでしょうか??

「とりあえず「箱」だけ作ってもらって……あとは自社で育てよう」

このような考えがあるからです。

けれども、この見立ては、たいていの場合予想外の方向へ流れます。
結局どうなるかというと……

月々のメンテナンス費を「箱」を作ってくれた業者さんに支払います。
ブログなどはスタッフでも書けるようになっていますから、ブログはスタッフが書いていきます。

ん?? じゃぁ、メンテナンス費って何のために支払うの??

業者さんへのメンテナンス費が役立つのは、特に、予め作られた「箱」をいじるとき。

めまぐるしく情報が変わるのです。
流行り廃りのサイクルも早く、1年も経たずに、「箱」にある情報が賞味期限になることも珍しくありません。

作られた「箱」の中身を更新をするときに、業者さんに頼むわけです。
「うちのスタッフでは難しいだろうから」と。

とはいえ、「箱」に掲載する情報は業者さんでは埋められません。
スタッフが原稿から写真やらを用意して、それを業者さんに手渡す、ということをするわけです。

考えてみてください。

スタッフが「箱の中身」、つまり、企画や原稿を作るのです。
その中身を考え原稿を書くのに、どれほどの時間がかかることか……

一方で、中身を載せることにどれだけの時間が必要かって??
予め「箱」があり、原稿も写真もあるのだから、ひとつの中身を更新作業するのに……原稿分量が少なければ15分もかからないはずです。

 

じゃぁ……それを自社のスタッフができたなら……って思いませんか?

月々のメンテナンス費も不要になる。
しかも、業者とのやり取りに費やす時間と労力も要らない。

スタッフは、自分の段取りと裁量のなかでペースを作りながら、仕事が進められるわけです。

いままでは、外注業者の担当者とスケジュールを合わせながら、ひとつのことに囚われることが多かった作業も、2つ以上の仕事を同時並行で進めることも簡単になります。

それは、法人のためになっているのだろうか……

デジタル化が急速に展開していくご時世。

自分はそこまで詳しくない。
今いるスタッフがそこまでデジタルツールに強くない
むしろ、詳しくない方が多いかも……
だからといって優秀な人材を探すのもひと苦労だし、経費もかかる。

そこに時間と労力とお金をかけるかどうか、も考えどころ。

となれば、効率的にこの波にのっていく方向に流れていくのも、仕方がありません。

ところが、そうやって流れていった先で蓋を開けてみると……

このHP、どうやってうちのスタッフで運営したらいいの!!!

ということが、少なくないです。

実際、「データー全削でいい」とご依頼いただくサイトの中身をみてみると……

「これ、その道のプロじゃないスタッフが更新できるようなつくりにそもそもなってないやん?!」と、いつも思うのです。

でも……
最近は、ワードプレスでサイトを作ることも簡単にできます。

もし、無料のサービスを使って自分でブログを書けるならば、ほんの少しのコツを知っていればワードプレスのカスタマイズも簡単にできます。

このごろのワードプレスのテーマは優秀で、しかも無料で利用できるものも多いです。
たとえSEでなくとも、ほんの少し、やり方を知っているだけで、誰でも簡単にできる世の中です。

もし、法人さんのことを思うなら、そこのスタッフがサイトを更新でき、ある程度の管理ができる要になるような設計であるべきだと、いつも思います。

月々のメンテナンスを請け負うよりも、人材育成やどうやってサイトを育てるのか? を提案するほうが、はるかに、その法人さんのためになると思うのです。

ほんとうに「生産性」のことを考えるならば

世の中のデジタル化が一気に加速した感もあり、ビジネスも含め発信側にいるならば、これからの「デジタルツール」との付き合い方について、真剣に考えている方も多いと思います。

ただ、変化の流れが速すぎる……
「知っている」のと「知らない」のとでは、どんどんその差が開いているように感じます。

だから、「知る」ことに必死になっていることがあるかもしれません。

けれども、リーダーには、リーダーがやるべきこと、というものがあります。

HPのカスタマイズは、リーダーの仕事ではありません。だから、業者さんに頼ることは、もちろん、賛成です。
一方で、「できるスタッフを育てる」ということがあってもいいのではないか、と思います。

なにより、そこの「スタッフ」なのだから、会社や団体のことを知っているだろうし、そこのリーダーが語る想いを汲み取ることは容易なはず。
スタッフ個人の想い入れもあるだろうし。

不思議なものですが、リーダーの在り方に「相応しい人」が、その組織にちゃんと集まってきます。

自信のないリーダーには、自信のないスタッフが
人を思いやれるリーダーには、人を思いやれるスタッフが

ですから、スタッフを大切にする組織ならば、スタッフを育てることを考える方が、外注するより初期時間はかかっても、後々の生産性がはるかに高くなるでしょう。

サイトというのは、「箱」が大切なのではありません。
その中身です。
その中身の良し悪しが、アクセスに繋がるのです。

そして、その中身を作るのは……スタッフさんたち。

「そのサイトは誰が育てるのか?」という視点こそが、デジタル化社会へ真に適応するためにも、大切なことだと思います。

そしてもし、サイトを作る側がこれからもその仕事を続けようと思うならば……
もしかするとこれは、サイト作成側にこそ、欠かすことができない視点なのかもしれません。

 

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