私は小学6年生の子どもを持つ身ですから、子どもの将来について考えることもあります。
たとえば、この時期の子どもを持つお母さんの話題に多い「中学受験」。
個人的にいえば、「高校受験がない」という中高一貫校は魅力的に感じます。
多感な時期に「受験のための勉強」以外の時間が多い、というのはメリットだと思うからです。
また子どもの資質と生活に余裕をもって挑戦できるならば、私は受験を肯定しています。
とはいえ。
「学校や会社が生活の安心につながる」という考え方は、もう通用しない時期にきていると思っています。
今の常識がこれから10年と続かないことは、情報が爆発するネット時代の入り口を生きてきたお母さんなら痛いほどわかっているはず。
高校生のころ、親の目を気にすることなくどこでも誰とでも電話で話せることがあったでしょうか?大学生のころ、自宅にいながらでも不自由なく買い物することができたでしょうか?
たった20年足らずで、これほど科学技術が進歩し、20年前には考えることすらなかった時代を、今、享受しているのです。
小学生の子どもたちが、20歳になるころ、あるいは、30歳になるころに、どんな進化があるのか、はたして今の常識が通用するのか、、、そこに理解がないわけではないと思います。
けれども不安なのです。
頭で分かっていても、未来が未知であるだけに不安なのです。
子どものことを思うからこそ出てくる不安を、私も痛いほど分かります。
でもだからこそ、同じような思いを抱えるお母さんに、こんな本があることも知って欲しいのです。
もし未来に不安で、子どもの未来を思うばかりに、学校や学歴、環境のことであれやこれやと悩んでしまうことがあるならば、ぜひこの本を読んでみてください。
「成功のための未来予報 ~10年後の君は何をしているか~」神田昌典著
この本には、未来創造推進事業の一環として開催された栃木県立宇都宮白楊高等学校全校生900名の前で行われた著者のお話がまとめられています。また2013年のこの講演会の内容に加え、その後の著者へのインタビューも載っています。
著者の挫折と成功、日本のトップマーケッターとしてこれまで積み上げてきた経験から語られる「お金」「富」「仕事」の話には説得力があり、もともと高校生に向けたお話しですから読みやすい内容です。
特に私がご紹介したいのは、「子どもたちに伝えたいこと」が綴られた、著者の率直な言葉たちです。
・高学歴の人たちは新しい仕事を作り出す側にはあまり立ちません
・いままでの偏差値が低くていい学校にいけない、そんな枠は金輪際はずしてください
・学校のレベルや一時の成績で自分の未来を低く見積もってくれるな!
・自分の人生を他人の尺度に委ねるな!ということです
そして著者はいいます。
「自分の才能を見つけ出すことが一人ひとりに課せられた仕事です」と。
本音をいえば、お母さんよりも子どもに読んでほしい内容ではあります。
ですが、まずはお母さんから「子どもがその才能を見つけるために自分にできることはなにか?」をこの本から探してみて欲しいのです。
そのためには、お母さんから不安を取り除く必要があります。
そして不安を取り除くために大切なことがあります。
それは、「分からない」で終わらせて誰かの評判に乗ることではなく、どうしてそれが不安なのか?どうしてそれを勧めるのか?という、お母さん自身が自分の想いを知ることです。
この本を読みながらお母さん自身が問うてみてください。
「私は未来のどんなことが不安なのだろうか?」と。
自分の想いを知ることができれば、漠然とした未来への不安は自ずと取り除かれます。
余計な不安がなくなれば、子どもたちのために「今の自分ができること」を冷静に考えられるようになるのです。
誰かの評判に乗るのではなく、自分が大切だと思うことを、自分の言葉で真摯に子どもたちへ伝えることができる、という冷静さです。
さぁ、まずは本を手に取って、本に質問してみましょう。
「私は未来のどんなことが不安なのだろうか?」と。
それを知ったら再び問いましょう。
「子どもがその才能を見つけるために自分にできることはなにか?」と。
自分の不安を子どもに押し付けることなく、自分が大切だと思うことを、自分の言葉で真摯に子どもたちへ伝えるために。
※読書後に、ぜひあなたの感想もお聞かせください。読活交換いたしましょう!!
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