子どもの友達関係を考えると、子どもにスマホを持たせることも必要なんだろうなぁ、と思うお母さんも少なくありません。
一方で、「スマホやネットばかりではなく、子どもには本をたくさん読んでほしい」と思うお母さんも多いのです。

とはいえ、、、母親が「本を読んでほしい」と思っても、子どもがそれに応えるとは限らないところが悩ましいところ。
小学校も高学年になると、親が口を出せば出すほど反対の態度をとる子どもは増えてきます。思春期の入り口ですから、それも仕方がないのかもしれません。

わかっちゃいるけど、、、「これは!」と思ったことを口に出したくなるのも親の性。

そんなジレンマが悪循環をつくらないために、「誰か」に助けてもらうことが必要です。
自分一人ではなんともできないことは誰かに助けてもらう。
それをここでは、「本」にお願いしようというわけです。

もし子どもたちに「本を読んでほしい!」と願うなら、まずはお母さんがこの本を読んでみてください。
「本を読む人だけが手にするもの」藤原和博著

 

公立中学校で民間出身初の校長となった著者。「子どもたちにも必要な読書」という視点が本書にあります。
また3,000冊以上の本を読んできたなかで「これだけは読んでほしい」と著者が思う本が50冊、紹介されています。ここには「小中学生から高校生の子を持つ親に読んでほしい15冊」や「子どもといっしょに読みたい11冊」がありますから、本を選ぶ参考にもなります。

さて、この本はズバリ「なぜ本を読むといいのか」が書かれている本です。
本書がこれまでの「読書」という固定概念を砕き、おもわず本を読みたくさせます。

読書から教養を得ることができる、という点については、ほとんど誰もが同意できることだと思います。小説などであれば、あたかも自分がその世界を体験しているような感覚さえもたらしてくれます。また本は、それを書いた人の知識の集約だともいえるでしょう。それまでは全く知らない世界だったことでも、本を介することでその世界を垣間見ることさえできるのです。

著者もいいます。
「本は、それを書いた人がその場にいなくても、その人の脳のかけらとつながる道具になる」と。つまり、本を読むことで著者の知識、考え方、視野の一部が自分の中に入ってくる。それらは自分の中に蓄積し、また物事の見方を拡張させたりするわけです。

けれども、どんな本がその人に向いているのかは他人が知る由もありません。お母さんが「本を読みなさい!」といっても、子どもは「どんな本がおもしろいのか」を知らないことも、本を嫌がる原因かもしれません。好きなことであれば、ひたすら取り組めるものです。
ならば「読みなさい!」というよりも、子どもが「読んでみようかなぁ」と思えるようにする方が大事です。そしてこの部分が、この本ではカバーされています。
読書習慣をつけるためには、その人に「合う本」に出会ってもらう必要がある、という著者です。子どもに本を読んでもらうための工夫が、校長時代の経験も交えて語られているのです。

 

子どもに「本を読んでもらいたい」と思うなら、子どもが「読んでみようかなぁ」と思わせられる側になること。
そこを、この本がサポートしてくれることでしょう。

それにもまずは、あなたから。
本書を手に取り、一ページ目をめくるところから始めてください。

 

 

※読書後に、ぜひあなたの感想もお聞かせください。読活交換いたしましょう!!

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